零式ヘッドモデル-3:前頭部の展開ギミック [彩工家 零式]
さて、前回記事の通りWF本申請に向けたデジタル原型チャレンジのため、アナログ工作はしばらく作業進んでおりませんが。
零式ヘッド、できてたけど記事にしてなかった分の作業を。
顎の展開が出来るようになったので、次は前頭部の展開ギミックです。
まず問題になるのがこちら。
展開する前頭部と側頭部との嵌合部分。
若干の隙間は空いていますが、基本的には同一ラインで合わさる構造です。
これはキットの問題ではなくメカデザインの欠陥なのですが、この前頭部、上に開く時にはまずガシャッと「前に出る」んですよね。ところが、画像のとおり先細りになっていると、当然ながら左右の側頭部に引っかかって前頭部が前に出られるわけがありません。
削ります。
幸い、前から見てもそこまで違和感が出る感じではなかったので、ゴリゴリやってやりました。
完全にスルーにはなりませんが、ある程度のクリアランスを確保。
で、t1.5mmのプラ板を切り出します。
組み合わせて出来たのがこちら。
これを後頭部の内側に設置します。
もともとキットでは差し替え展開用に引っかけるヒンジ状の出っ張りが前頭部の内側についてはいますが、可動改造にあたってはそのままは使えません。
なので、改めて前頭部を支える屋台骨を設けて「スライドしてから開く」動きが再現できるようにするわけです。
そして展開ギミックの要に取りかかるワケですがこれがなかなか悩みどころで。
そもそも差し替え前提のキットに後から可動ギミックを仕込む作業自体が結構な手間ではありまして、図面を起こして寸法を出そうにもパーツの位置関係を把握することからして難儀。
それぞれの状態を想定してパーツを仮に保持しつつ、紙に位置や角度を写し取り、それを再度図面として転写。どうやったってズレてしまうのは避けられませんが、3Dスキャンでもしない限り他に方法がありません。
いざ展開ギミック。
どうにか割り出した感じでいくと、展開の可動軸がかなり後方にあるようなのですが、工作の難易度とか考えるとあんまり奥まった位置に軸を置きたくないところ。長短のヒンジを組み合わせてどうにかできないかと試行錯誤した結果が上の画像です。
こういうヒンジ、試作するだけで結構大変なのであんまりやりたくないんですが…。
で、結論から言うと、不採用。
いろいろなヒンジを調べて、果ては車のトランクの構造とかも参考にしましたが、やっぱりガバッと開くには単純な1軸可動が良さそうです。
で、あれこれやりました結果がこちらです。
単純に支持フレームにするつもりだった例のやつに可動のガイドレールを兼ねさせ、可動軸を備えた基部フレームがレールに沿ってスライドする構造になりました。一部がっつり補強してはいますが、強度的にはまだ足りなそうですがひとまず。
設定では、上に開いた後ちょっと後ろに引くことになってるんですが、さすがにそれは再現しきれないかなぁというのと、劇中でもハッキリ描かれてるワケでもないんで再現してもしなくてもそんなに変わらない気がするのでオミットします。
で。
ガショッと!!
キットでは差し替え再現だったフェイスオープンのギミック、とりあえず可動するようにできました。
楽しくてなんども開けたり閉めたりしちゃう。
てなわけで、可動の基本構造は形になりました。
あとはこれをどうやって動かすか、です。
電動とかステキですよネ〜…なんて思いますが、仕込めるサイズのモーターだと確実にトルクが足りなそうなのと、構造を考えるとフクザツすぎて自分の手には負えなそう。なので、なんかしらの手動ギミックでワンタッチっぽい何か、っていう脳内プランです。何かってナニよ。
改めて零式ヘッドの展開ギミックをおさらいしますと…
1)顔面全体がガショッと前に出る。
2)前頭部がガバチョと上に開く(かつちょっと下がる)。
3)下顎と目玉カバーが上下に開きつつバイザーが引っ込む。
の3段階です。ンガング。
自動制御をあきらめれば、3種類の動きを順番に操作する形ならそこまで複雑な機構にはならないでしょうけど、やっぱり一連の動作はひとつの操作で実現したい。となるとなかなかにこれは難しいですぞ。
ん…?
…「バイザーが引っ込む」??
あー!!!!
展開したパーツの一部だけがさらに動くって。なかなかの無理ゲーですがどうしたものか。
ではまた次回!!
零式ヘッド、できてたけど記事にしてなかった分の作業を。
顎の展開が出来るようになったので、次は前頭部の展開ギミックです。
まず問題になるのがこちら。
展開する前頭部と側頭部との嵌合部分。
若干の隙間は空いていますが、基本的には同一ラインで合わさる構造です。
これはキットの問題ではなくメカデザインの欠陥なのですが、この前頭部、上に開く時にはまずガシャッと「前に出る」んですよね。ところが、画像のとおり先細りになっていると、当然ながら左右の側頭部に引っかかって前頭部が前に出られるわけがありません。
削ります。
幸い、前から見てもそこまで違和感が出る感じではなかったので、ゴリゴリやってやりました。
完全にスルーにはなりませんが、ある程度のクリアランスを確保。
で、t1.5mmのプラ板を切り出します。
組み合わせて出来たのがこちら。
これを後頭部の内側に設置します。
もともとキットでは差し替え展開用に引っかけるヒンジ状の出っ張りが前頭部の内側についてはいますが、可動改造にあたってはそのままは使えません。
なので、改めて前頭部を支える屋台骨を設けて「スライドしてから開く」動きが再現できるようにするわけです。
そして展開ギミックの要に取りかかるワケですがこれがなかなか悩みどころで。
そもそも差し替え前提のキットに後から可動ギミックを仕込む作業自体が結構な手間ではありまして、図面を起こして寸法を出そうにもパーツの位置関係を把握することからして難儀。
それぞれの状態を想定してパーツを仮に保持しつつ、紙に位置や角度を写し取り、それを再度図面として転写。どうやったってズレてしまうのは避けられませんが、3Dスキャンでもしない限り他に方法がありません。
いざ展開ギミック。
どうにか割り出した感じでいくと、展開の可動軸がかなり後方にあるようなのですが、工作の難易度とか考えるとあんまり奥まった位置に軸を置きたくないところ。長短のヒンジを組み合わせてどうにかできないかと試行錯誤した結果が上の画像です。
こういうヒンジ、試作するだけで結構大変なのであんまりやりたくないんですが…。
で、結論から言うと、不採用。
いろいろなヒンジを調べて、果ては車のトランクの構造とかも参考にしましたが、やっぱりガバッと開くには単純な1軸可動が良さそうです。
で、あれこれやりました結果がこちらです。
単純に支持フレームにするつもりだった例のやつに可動のガイドレールを兼ねさせ、可動軸を備えた基部フレームがレールに沿ってスライドする構造になりました。一部がっつり補強してはいますが、強度的にはまだ足りなそうですがひとまず。
設定では、上に開いた後ちょっと後ろに引くことになってるんですが、さすがにそれは再現しきれないかなぁというのと、劇中でもハッキリ描かれてるワケでもないんで再現してもしなくてもそんなに変わらない気がするのでオミットします。
で。
ガショッと!!
キットでは差し替え再現だったフェイスオープンのギミック、とりあえず可動するようにできました。
楽しくてなんども開けたり閉めたりしちゃう。
てなわけで、可動の基本構造は形になりました。
あとはこれをどうやって動かすか、です。
電動とかステキですよネ〜…なんて思いますが、仕込めるサイズのモーターだと確実にトルクが足りなそうなのと、構造を考えるとフクザツすぎて自分の手には負えなそう。なので、なんかしらの手動ギミックでワンタッチっぽい何か、っていう脳内プランです。何かってナニよ。
改めて零式ヘッドの展開ギミックをおさらいしますと…
1)顔面全体がガショッと前に出る。
2)前頭部がガバチョと上に開く(かつちょっと下がる)。
3)下顎と目玉カバーが上下に開きつつバイザーが引っ込む。
の3段階です。ンガング。
自動制御をあきらめれば、3種類の動きを順番に操作する形ならそこまで複雑な機構にはならないでしょうけど、やっぱり一連の動作はひとつの操作で実現したい。となるとなかなかにこれは難しいですぞ。
ん…?
…「バイザーが引っ込む」??
あー!!!!
展開したパーツの一部だけがさらに動くって。なかなかの無理ゲーですがどうしたものか。
ではまた次回!!
バイザー。嗚呼バイザーこの頃の出渕氏はメ(ry
と出来ちゃってるので今更ですが頭後のパーツ作るときは
中に粘土的なもの埋めて型どりした後に切り刻むとパーツ断面が
綺麗に出来る気がするとかしないとか。
モーター可動に関しましてはギアベルト経由でボディ下に
モーター配置するとイイ感じなるようなならないような。
下でクランク手回しも御洒落かも。
by yan (2019-10-31 17:44)
>yanさま
なるほど詰めて切って計るのは賢いやりかたですね。
それに近いようなことは紙切れでやってたんですが当然精度が…。
電動にしろ手動にしろ、ご指摘の通りボディ下から何らかの形で
動きを伝える感じだろなーと思ってはいるのですが、
首の中を通すことを考えるとできれば1軸で3動作させたく。
内部ギミック自体の(高精度な)工夫が必要そうです。
by nuke_sve (2019-11-03 11:37)