コブラ-2:3Dプリントで改造パーツ作成! [1/24 コブラ427(榊清太郎仕様)]
前回長い前置きを書きましたところで、ようやく直近の作業について。
とはいえなかなかガッツリ作業する気力も足りてない中で、まずは手軽にできるところから…ということで、メッキパーツに手を着けます。
私見ですが、昨今のCGバリバリなのは別として、アニメに登場するメカの模型における金属表現って、メッキじゃない気がするんですよね。「リアル」に考えると、塗装では表現しにくい輝きが出せるメッキ加工の意味はあるんでしょうけど、あんまりギラギラなのは劇中イメージとはどうしても違ってしまうというか。
ということで、剥がしました。
アクセントとしていくつか温存しておいてみるパーツもありますが、ホイールその他は思い切ってメッキ剥がし。ちなみに我が工房ではもっぱらカビキラーを用いております。
で、洗浄時にいくつかの細かいパーツが下水の彼方へと姿を消しました…。
幸いどうにかなる範囲だと思ってますのでどうにかしたいところではありますが、うっかりにも程がありますね。先が思いやられます。
そして前回書いた通り、今回制作しているコブラは「設定」上、本来の特徴であるボディサイドのエキゾーストパイプがありませんが、代わりにリアに左右計4本出しという中々イキった仕様です。
普通であればプラ棒とか真鍮材の組み合わせとかで作るのがセオリーですけど、面倒くさそうだよね〜…というのも放置要因のひとつでした。
そこで、昨年来ZBrush Coreでのデジタル原型チャレンジやらAnycubic Photonでの3Dプリントやらに挑んだりしてたのを受けて、ここは更なるステップアップを目指してトライしてみようかなと。
とはいえ有機的な造形を得意とするZBrushは、半面ハードサーフェスにはあまり向いてません。ウワサに聞く、私用なら無償という3D CADソフト、Autodesk Fusion 360でのモデリングに初挑戦です。
む〜…ZBrush Coreをようやく使いこなせてる(!?)レベルのワタクシには、打って変わって色々と勝手の違うCADソフトはなかなか直感的でない気がして難航…。思い通りに行かず試行錯誤を繰り返しながらですがちょびっとずつ習得していきます。こうやって具体的に作りたいものがないとなかなか身につきませんよね。
で、あれこれ調整してどうにかそれっぽくなったものを、STL変換してスライスしてPhotonでプリントGO!!
できました〜!!
面倒くさい曲線を描くパイプとか、先端の一段太くなってるあたりの微妙な段差とか、キッチリと出てくれています。
合わせてみるとこんな具合。
実車でも、"Undercar Exhaust"って言われる仕様でサイドではなく床下から後方に排気するようになってクルマがそれなりにあるようでして、色々とネットで参考画像を見ながら検討しましたが、さすがに4本出しは見つけられず。そもそもクルマにそこまで詳しいわけでもないので、まぁそれっぽくなってればよいかなというところです。
パイプの取り回し方としては、リアアクスルの下を真っ直ぐ後ろに伸ばすパターンと車軸を迂回させるパターン、どちらもあるようですが、細かいこと気にしてると辻褄合わせが大変そうなので、どっから生えてるか分かんないけどどっかで繋がってるっぽく隙間から出てきてる感じの独自解釈にしてみました。
そしてもう一つのキモがエンジン周り。
とはいえ設定資料では描かれてないので、唯一発見できた本編カットを参考にします。
と、バレバレな元ネタをバラしてしまいますが…。上のメッキ剥がし画像で右下に一部写り込んでるキットパーツとは形が大きく異なります。レーシング仕様のけっこうガチなやつ…ですかね?よく知らないけど。
カーモデルの作り込みといえばエンジンルーム、って感じがありますが、再三言ってる通り見えないトコにはこだわらない主義。本来なら気にせずすっ飛ばす部分とはいえ、このキットはエンジンフードが開閉可能になってまして、記事冒頭の画像でも分かりますがエンジン周りも割としっかり再現されています。さすがにスルーするのもなぁ…と。
加えて、3Dプリントでの改造パーツ作成チャレンジの題材としてはちょうどよい課題の気もしますので、ちょっとだけ頑張ってみます。
ということで、本編に合わせてウェーバータイプのダウンドラフトキャブレター(っていうらしいですよ、よく知りませんけど)らしき何かをそれっぽく作ってみました。
こんな感じかにゃ?
ラッパ状に広がったパイプとかその中のほっそいパイプとか、絶対手作りしたくない感じですのでデジタル造形向きですね。これもFusion 360でモデリングしました。雰囲気重視でなんとな〜くそれっぽく見えればOKということにします。
詳しい方が見たら笑っちゃうと思いますが大目に見て下さいネ。
最初のトライはさすがにテキトーすぎたのとちょっと貧弱すぎたので、2回目は思いっきり盛ってみたらやり過ぎ感がありました。ということでさらに調整した3度目が上の画像。Photonでプリントしてみたのがこちらです。
左が初回、右が2回目、真ん中のがとりあえず採用版の3回目。悪くないんじゃない!?
軽くサフ吹いて合わせてみた図がこちら。
劇中描写がそもそも厳密じゃないのと、詳細な資料や明確な実在のモデルがあるわけじゃないので、バランスはWebで類似品の画像をいろいろ見ながら最大公約数的なラインを狙ったつもりです。
あとはパイピングとかどこまでやるかですが、なにぶんベースがテキトーですので、気が向けばちょっとやってみますかねぐらいに留めておきましょう。詳しい方はホント生暖かくスルーしてください(笑)。
仮にもCADなだけあって、スケールの調整がかなりアバウトなZBrushに比べ、Fusion 360で設計したパーツはサイズもそれなりに既存パーツとフィットします。どうしても太めに出てしまうPhoton出力とのバランス調整は必要ですが、この程度の雰囲気造形なら気にするほどではないでしょう。細かいコトは気にしないのが幸せです。
とまぁそんな感じで、プラモ用の改造パーツをデジタル造形して3Dプリントする、っていう密かに憧れていたワザが意外とそれなりに出来てしまいました。
いや〜、こういうことしてると、いかにも「3Dプリンタを使いこなしてるモデラー」っぽくないですか!?…と悦に入ったりして。思いのほか上手くいったので嬉しいです。
ではまた次回。
とはいえなかなかガッツリ作業する気力も足りてない中で、まずは手軽にできるところから…ということで、メッキパーツに手を着けます。
私見ですが、昨今のCGバリバリなのは別として、アニメに登場するメカの模型における金属表現って、メッキじゃない気がするんですよね。「リアル」に考えると、塗装では表現しにくい輝きが出せるメッキ加工の意味はあるんでしょうけど、あんまりギラギラなのは劇中イメージとはどうしても違ってしまうというか。
ということで、剥がしました。
アクセントとしていくつか温存しておいてみるパーツもありますが、ホイールその他は思い切ってメッキ剥がし。ちなみに我が工房ではもっぱらカビキラーを用いております。
で、洗浄時にいくつかの細かいパーツが下水の彼方へと姿を消しました…。
幸いどうにかなる範囲だと思ってますのでどうにかしたいところではありますが、うっかりにも程がありますね。先が思いやられます。
そして前回書いた通り、今回制作しているコブラは「設定」上、本来の特徴であるボディサイドのエキゾーストパイプがありませんが、代わりにリアに左右計4本出しという中々イキった仕様です。
普通であればプラ棒とか真鍮材の組み合わせとかで作るのがセオリーですけど、面倒くさそうだよね〜…というのも放置要因のひとつでした。
そこで、昨年来ZBrush Coreでのデジタル原型チャレンジやらAnycubic Photonでの3Dプリントやらに挑んだりしてたのを受けて、ここは更なるステップアップを目指してトライしてみようかなと。
とはいえ有機的な造形を得意とするZBrushは、半面ハードサーフェスにはあまり向いてません。ウワサに聞く、私用なら無償という3D CADソフト、Autodesk Fusion 360でのモデリングに初挑戦です。
む〜…ZBrush Coreをようやく使いこなせてる(!?)レベルのワタクシには、打って変わって色々と勝手の違うCADソフトはなかなか直感的でない気がして難航…。思い通りに行かず試行錯誤を繰り返しながらですがちょびっとずつ習得していきます。こうやって具体的に作りたいものがないとなかなか身につきませんよね。
で、あれこれ調整してどうにかそれっぽくなったものを、STL変換してスライスしてPhotonでプリントGO!!
できました〜!!
面倒くさい曲線を描くパイプとか、先端の一段太くなってるあたりの微妙な段差とか、キッチリと出てくれています。
合わせてみるとこんな具合。
実車でも、"Undercar Exhaust"って言われる仕様でサイドではなく床下から後方に排気するようになってクルマがそれなりにあるようでして、色々とネットで参考画像を見ながら検討しましたが、さすがに4本出しは見つけられず。そもそもクルマにそこまで詳しいわけでもないので、まぁそれっぽくなってればよいかなというところです。
パイプの取り回し方としては、リアアクスルの下を真っ直ぐ後ろに伸ばすパターンと車軸を迂回させるパターン、どちらもあるようですが、細かいこと気にしてると辻褄合わせが大変そうなので、どっから生えてるか分かんないけどどっかで繋がってるっぽく隙間から出てきてる感じの独自解釈にしてみました。
そしてもう一つのキモがエンジン周り。
とはいえ設定資料では描かれてないので、唯一発見できた本編カットを参考にします。
と、バレバレな元ネタをバラしてしまいますが…。上のメッキ剥がし画像で右下に一部写り込んでるキットパーツとは形が大きく異なります。レーシング仕様のけっこうガチなやつ…ですかね?よく知らないけど。
カーモデルの作り込みといえばエンジンルーム、って感じがありますが、再三言ってる通り見えないトコにはこだわらない主義。本来なら気にせずすっ飛ばす部分とはいえ、このキットはエンジンフードが開閉可能になってまして、記事冒頭の画像でも分かりますがエンジン周りも割としっかり再現されています。さすがにスルーするのもなぁ…と。
加えて、3Dプリントでの改造パーツ作成チャレンジの題材としてはちょうどよい課題の気もしますので、ちょっとだけ頑張ってみます。
ということで、本編に合わせてウェーバータイプのダウンドラフトキャブレター(っていうらしいですよ、よく知りませんけど)らしき何かをそれっぽく作ってみました。
こんな感じかにゃ?
ラッパ状に広がったパイプとかその中のほっそいパイプとか、絶対手作りしたくない感じですのでデジタル造形向きですね。これもFusion 360でモデリングしました。雰囲気重視でなんとな〜くそれっぽく見えればOKということにします。
詳しい方が見たら笑っちゃうと思いますが大目に見て下さいネ。
最初のトライはさすがにテキトーすぎたのとちょっと貧弱すぎたので、2回目は思いっきり盛ってみたらやり過ぎ感がありました。ということでさらに調整した3度目が上の画像。Photonでプリントしてみたのがこちらです。
左が初回、右が2回目、真ん中のがとりあえず採用版の3回目。悪くないんじゃない!?
軽くサフ吹いて合わせてみた図がこちら。
劇中描写がそもそも厳密じゃないのと、詳細な資料や明確な実在のモデルがあるわけじゃないので、バランスはWebで類似品の画像をいろいろ見ながら最大公約数的なラインを狙ったつもりです。
あとはパイピングとかどこまでやるかですが、なにぶんベースがテキトーですので、気が向けばちょっとやってみますかねぐらいに留めておきましょう。詳しい方はホント生暖かくスルーしてください(笑)。
仮にもCADなだけあって、スケールの調整がかなりアバウトなZBrushに比べ、Fusion 360で設計したパーツはサイズもそれなりに既存パーツとフィットします。どうしても太めに出てしまうPhoton出力とのバランス調整は必要ですが、この程度の雰囲気造形なら気にするほどではないでしょう。細かいコトは気にしないのが幸せです。
とまぁそんな感じで、プラモ用の改造パーツをデジタル造形して3Dプリントする、っていう密かに憧れていたワザが意外とそれなりに出来てしまいました。
いや〜、こういうことしてると、いかにも「3Dプリンタを使いこなしてるモデラー」っぽくないですか!?…と悦に入ったりして。思いのほか上手くいったので嬉しいです。
ではまた次回。
haiそこそこ車に詳しい人です(笑)
まあ・・・ 仰る通りつっこむのも野暮だと思うので
ふいんきふいんき(なぜか検ry
いやでもプリンタがあると幅が拡がりますなあ。
by yan (2020-03-31 20:10)
>yanさま
あ、こんなところに有識者が…!!(笑)
そんなにおかしかったら言って下さいね…(弱気
プリンタ楽しいですヨ〜。
by nuke_sve (2020-03-31 22:54)